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被疑者勾留Q&A

勾留することは誰が決めるのですか?

刑事事件において勾留すると決めるのは、裁判官です。検察官は勾留して欲しいと請求し、実際に勾留するかどうかは裁判官が決めます。

勾留される場合とはどのような場合ですか?

勾留される場合は、勾留の理由と勾留の必要性がある場合です。
勾留の理由とは、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当の理由があること、および①被疑者が住所不定か、②罪証隠滅の恐れがあるか、③逃亡の恐れがあるか、のいずれかの事情があるときです。被疑者の黙秘だけでは勾留理由にはなりませんが、罪証隠滅の恐れや逃亡の恐れを推認させることはあります。
勾留の必要性は、事案の軽重、被疑者の年齢、状況を考慮した相当性です。
軽い罪で自白をして反省している場合は勾留されないこともありますが、明らかに勾留の必要性がない事件でも勾留がされる場合もあります。

黙秘している場合は勾留される可能性が高くなりますか?

黙秘の結果、氏名・住所などが不詳であれば、勾留の理由があると判断されますが、黙秘しているが氏名・住所などが判明しているときは、それだけで直ちに勾留の理由があるとはいえないとされています。

否認している場合は勾留される可能性が高くなりますか?

黙秘している場合と同様に、否認しているだけでは直ちに勾留の理由があるとはいえないはずです。そして、罪証隠滅のおそれがある場合とは、たんに抽象的な罪証隠滅の可能性ではなく、罪証隠滅が客観的に可能でありかつ被疑者にその意図が認められるというその具体的可能性がある場合でなければならないとされています。
ただし、被疑者が否認している場合、捜査機関としては刑事事件の全貌が明らかにならないわけであって、もしも被疑者が真犯人であった場合に釈放した後に罪証隠滅、逃亡するのではないかと疑いをもちます。ですので、実際には勾留されてしまう危険性はあります。そこで、弁護人から裁判官に勾留の要件を欠くことを主張することが大きな意味をもつことになります。

勾留されてしまうと、どのくらい身柄を拘束されますか?

勾留請求されてから10日間です。勾留請求がされた日からカウントします。やむを得ない場合にさらに最大10日間延長されます。逮捕の翌日に勾留請求がなされて勾留が決定すると、その日から数えて20日間が被疑者勾留の期間になります。

逮捕されずにいきなり勾留されることはありますか?

ありません。必ず勾留の前に逮捕が先行します。これを逮捕前置主義といいます。刑事事件においては逮捕にも勾留にも裁判官の審査が及んでいるので、被疑者にとっては裁判官のチェックを2回受けられることになり、人権保障にも資するのです。

逮捕が違法であったときに、勾留をすることはできますか?

できません。逮捕が違法であれば身柄は釈放されているはずで、本来は勾留請求できなかったはずです。また逮捕についての不服申し立て手段がない分、勾留手続きにおいて逮捕の適否についての判断を予定しているともいえます。

被疑者が病気の場合でも、勾留されてしまうのでしょうか?

病気であることの1点を持って、どのような場合にも勾留されないということはありませんが、勾留の必要性に影響ある事実となり、必要性がないという判断に傾く可能性があります。
また、勾留されたとしても病気が重い場合は、弁護士が勾留の執行停止を申し立てて勾留を解いてもらうこともできます。勾留の執行停止については、病気の場合や親が危篤の場合、学生の被疑者が学校の試験を受ける場合などに認められる可能性があります。

接見が禁止されているのですが、元気かどうかを確認するためになんとか一目でも会いたいと思っています。何か方法はありますか?

接見禁止命令に対して不服を申し立てることができ、不服申し立てが認められれば接見禁止が解除されます。
勾留理由の開示を申し立て、その場に現れた被疑者を確認することもできます。勾留理由の開示は、法廷で勾留の理由を裁判官が説明するものです。

暴行罪で逮捕されましたが、やはり同じ被害者に対する同じ時間と場所での傷害罪で勾留請求されました。逮捕された罪名と勾留の罪名が異なる場合は違法ではないのですか?

この場合は違法ではありません。原則として、逮捕された罪名と勾留の基礎となる罪名とは同じ刑事事件についてのものである必要性があります。逮捕時と勾留時の2回にわたって同じ事件について裁判官のチェックを及ぼす必要があるからこそ、勾留の前に逮捕がなされていなければならないのです(逮捕前置主義)。そしてこの場合は暴行罪と傷害罪で罪名は違っていますが、同じ刑事事件についてのものなので違法ではありません。逮捕された時は医者による診断書がなかったものの、勾留の時点では医者による診断書がある場合、暴行罪で逮捕、傷害罪で勾留という流れになります。

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