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捜査の終了・起訴Q&A

万引きで逮捕されなかったものの、警察で取り調べを受けました。その後だいぶ時間が経った後で、検察庁からの呼び出しがありました。警察段階で事件が終了したと思っていたのですが、どういうことでしょうか?

警察は刑事事件の第一次捜査を担当します。警察は犯罪の捜査をしたときに、原則として、速やかに書類および証拠物とともに事件を検察官に送致しなければなりません。このときに被疑者の身柄が拘束されていなければ書類送検といい、送致後の補充捜査によって入手した証拠資料の検察官への送付を追送、すでに送致した被疑者の別の事件についての検察官への送付を追送致といいます。
身柄が拘束されているときは逮捕から48時間以内に被疑者を書類および証拠物とともに検察官に送致しますが、必ずしもこのパターンだけではないということです。本件では、送致に時間がかかってしまい、被疑者が忘れたころに送致を受けた検察官からの呼び出しがあったケースです。取り調べをする警察官が刑事手続きについて詳細な説明をしてくれないことも多く、送致後の検察官による呼び出しに時間がかかってしまうケースでは、被疑者が事件は既に終了していると誤解していることが多いようです。
刑事事件において警察官は検察官が指定した刑事事件は送致しなくてかまいません。これが微罪処分というものです。一定の微罪について、毎月1回一括して検察官に報告します。
少年事件については、罰金以下の刑にあたると判断したときは、家庭裁判所に送致します。

検察官が起訴をしないと判断する場合はどのような場合でしょうか?

刑事事件で不起訴処分になる場合には、狭義の不起訴処分と起訴猶予という2種類があります。
狭義の不起訴処分とは、事件が罪とならない場合や、犯罪の証明がない場合、訴訟条件が欠けている場合などそもそも有罪を求めることができない場合です。これらの場合には検察官は不起訴処分にしなければなりません。
起訴猶予処分とは、犯罪の嫌疑と訴訟条件が備わっているため有罪を求めることができるにもかかわらず訴追の必要がないと検察官が判断した場合です。起訴するか起訴猶予とするかは検察官の裁量に任されています。
不起訴処分になったときは、請求により被疑者に告知する必要があります。

どのような場合に起訴猶予処分とされますか?

刑事訴訟法248条には、「犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の状況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる」と定められており検察官の裁量に任されています。
「性格」として、素行・性癖・習慣・健康状態・前科・前歴・常習性の有無など
「年齢」として、若年・老年など
「境遇」として、家庭環境・職業・交友関係などが考慮されます。
さらに、犯罪事実に関する事項のうち、
「犯罪の軽重」に関する事項として、法定刑の軽重・被害の程度などが、
「犯罪の情状」に関する事項として、犯行の動機・方法・被害者との関係・犯行の社会的影響などが、
「犯罪後の状況」に関する事項として、改心の有無・謝罪・被害回復の有無・逃亡・証拠隠滅の有無・被害弁償・示談の有無・被害者の被害感情、その他、時間の経過・社会情勢の変化・法令の改廃などが、
それぞれ考慮されます。

不起訴処分となることが決定したら、同じ事件に関して再度捜査が行われるようなことはありませんか?

刑事事件における不起訴処分は、判決のように確定した既判力を生ぜず、これによって、公訴権を消滅させるものでありません。したがって、新たな証拠を発見し、又は訴訟条件を具備するに至り、あるいは起訴猶予を相当としない事情が生じた場合などは、時効が完成しない限り、いつでも刑事事件を再起訴して公訴を提起することができます。

不起訴処分が決定した場合に、それが確実なものとして書面でもらうことはできますか?

不起訴処分告知書の交付を受けることができます(刑訴法259条、事件事務規定73条1項)。

起訴

起訴されるかどうかについて刑事が話していたことが気になります。本当に刑事が話していた見込み通りに進んでいくのでしょうか?

必ずしも刑事の話していた通りにはなりません。起訴するかどうかについて、刑事には決定権限がありません。刑事事件を起訴するかどうかは検察官が決めます。そして刑事の話していることは結果的に外れることも珍しくはありません。弁護士を通して検事の考えを聞く方が確実な見込みを知ることができます。

起訴されたか否かはどうやってわかるのですか?

刑事事件につき起訴された場合、裁判所は被告人に対し、遅滞なく起訴状謄本を送達することになっています。

覚せい剤取締法違反事件で起訴されましたが、起訴状に「○月○日ころから○月○日までの間」「東京都新宿区○町内およびその周辺において」「若干量」「注射または服用」と書かれていました。起訴状の書かれ方があいまいなような気がするのですが、問題はありませんか?

一般的に覚せい剤事件ではこのような起訴状の書かれ方がなされます。密行性のある覚せい剤事件において、ある程度の記載の幅はやむを得ないとされています。

交通事故ではねた方が重傷を負ったのちに亡くなりました。この事件により業務上過失傷害で起訴されましたが、本来であれば業務上過失致死で起訴されるべきではないかと思うのですが。

このようなこともありえます。刑事事件について一罪の一部を起訴していることになりますが、検察官は起訴する範囲を自由に決められるのが原則です。また業務上の過失行為と被害者の死亡との因果関係の立証の難易や訴訟経済などを考慮して、傷害の結果だけを取り出して起訴することは、適法であるとされています。このケースでは、交通事故と死亡との因果関係の立証に関して、検察官が難しいと判断したために業務上過失傷害での起訴となったと思われます。

強姦事件で告訴がない場合に、暴行罪として起訴することはできますか?

できません。刑事事件のうち強姦罪が親告罪として、告訴が訴訟条件とされたのは、被害者の名誉やプライバシーを保護するためです。ところが暴行罪で起訴されてしまうと、事件の全体が法廷で明らかになってしまうために、被害者の名誉・プライバシーを損なうからです。

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