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少年犯罪Q&A

非行少年に対する手続の流れ

少年事件
少年とは20歳に満たない者をいう(少年法2条1項)

少年法においてポイントとなる年齢
【20歳】

少年とは20歳に満たない者をいいます

少年審判に付することができる20歳未満という年齢は、非行行為時ですか?審判時ですか?

審判時における年齢が基準となります。
(家庭裁判所送致時点で20歳未満だった少年も終局決定前に20歳になると家庭裁判所の審判権がなくなり、年齢超過を理由に検察官に送致されます)

【18歳】

刑事政策上の分類用語として、18歳以上20歳未満の少年を年長少年と呼ぶことがあります。
18歳以上と未満で異なるのは、少年に刑事処分が科せられる場合の刑の適用です。
非行行為時に18歳未満であった者に対して死刑を科すことはできません。
非行行為時に18歳未満であった者に処断刑として死刑を選択すべきときは、宣告刑としては無期懲役にしなければなりません。また、無期刑を選択すべきときには、有期刑を宣告することもできることになっています。

【16歳】

刑事政策上の分類用語として、16歳以上18歳未満の少年を年中少年と呼ぶことがあります。
少年の刑事事件は少年保護事件として家庭裁判所で扱われるのが原則ですが、少年審判の結果、少年事件であっても刑事処分を相当として検察官に送致され、検察官の起訴によって大人と同じ刑事裁判所で扱われる事件があります。この検察官送致について、「故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件」を犯したとき(行為時)に16歳に達していた少年に関しては、刑事処分以外の措置を相当と認めるとき以外は、検察官送致の決定をしなくてはならない旨規定されています。
なお、刑事処分がなされた場合の刑の執行面では、16歳以上の者は刑務所で刑の執行を受けるのに対して、16歳未満の者には、16歳までの間は少年院で刑の執行ができるようになっています。

【14歳】

刑事政策上の分類用語として、14歳以上16歳未満の少年を年少少年と呼ぶことがあります。
14歳未満の少年については、少年審判に付するのが適当と認められる少年だけが家庭裁判所に送致されます。
そして、仮に家庭裁判所に送致されても検察官に送致することはできませんし、少年審判に検察官が関与することもありません。

少年法の目的とは何ですか?

非行少年を健全に育成していくこと、つまり非行少年を発見して、国家が強制的再教育を行うことで、将来犯罪者にしないことを目的としています。
参考:少年法1条(この法律の目的)
この法律は、少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行うとともに、少年の刑事事件について特別の措置を講ずることを目的とする

少年法に掲げられる問題のある少年とはどのような者ですか?

少年法は、審判に付すべき少年として、
犯罪少年:14歳以上で、刑事事件として犯罪行為を行った少年
触法少年:14歳未満で、刑罰法令に触れる行為を行った少年
虞犯少年:一定の虞犯事由があり、かつ、将来犯罪や刑罰法令に触れる行為をする虞(虞犯性)がある少年
を規定しています。

少年の場合でも逮捕・勾留されることはあるのですか?

少年であっても、罪を犯したと疑われる場合には、成人の刑事事件と同様に逮捕・勾留されます。
まず、逮捕については、逮捕する場合に少年と成人と区別する規定はないので、未成年者であっても、14歳を超えていれば大人と同じく逮捕されます。
そして、「やむを得ない場合」に限るという条件はあるものの、逮捕後に最大で20日間の勾留があることも同じです。

少年事件の場合も、逮捕・勾留されると、身体拘束は23日間続くのですか?

少年であっても、成人の刑事事件の場合と同様です。
ただし、逮捕されたら当然に23日間拘束されるというわけではなく、検察官によって勾留の必要があると判断された場合に10日間の勾留が、さらに延長の必要があると判断された場合に、続く10日間の勾留がなされるということです。

勾留の際には、成人と同じ場所で同房になることもあるのですか?

少年の勾留は一般の留置場ではなく、少年鑑別所に拘禁することができます。
同じ留置施設に拘禁される場合でも、少なくとも、少年(20歳未満の者)を大人と同房に雑居させるということはありません。
運動などの際にも成人と顔を合わせることのないように配慮されています。

逮捕勾留された場合、23日間我慢すれば釈放されるのでしょうか?

少年事件の場合、逮捕勾留に続いて少年鑑別所でさらに1か月弱、身体を拘束されます。

鑑別所へ行くのを避けるための積極的な手段はありますか?

少年に反省を深めてもらい、弁護士が保護者の監督能力を資料化し、被害者がいれば示談交渉をし、これらをまとめて意見書にし、家庭裁判所へ提出することなどです。観護決定がなされた場合は弁護士による、不服申立てを行うこともできます。

手続上の特徴はありますか?

全件送致主義
児童福祉的対応が優先する14歳未満の少年や、児童福祉的対応が望ましいと判断される14歳以上18歳未満の虞犯少年の場合を除き、少年事件は、まず家庭裁判所に送致されます。成人でいうところの起訴猶予はありません。

観護措置
少年はやむを得ない場合でなければ勾留は許されず、必要な場合は勾留に代わる観護措置や勾留場所を指定することによって、少年鑑別所に収容する制度も用意されています。
身体拘束がやむを得ない場合にも、成人と同じ刑事施設ではなく、少年専用の施設に収容することになります。

少年審判
少年審判は、「懇切を旨として、和やかに」、「非行のある少年に対し自己の非行について内省を促すものとして」行われます。
少年の、生育歴や家庭環境など、少年自身のプライバシーにわたる事項を確認しながら、少年の人格に働きかけ、内省を促していく手続になります。コミュニケ―ション能力が未発達な少年が委縮せずに、手続に主体的参加できるようにするために、審判は非公開とされます。

刑事や検察官による刑事事件の取調べが終わると、少年は家庭裁判所に連れて行かれます。
家庭裁判所では、裁判官が審判という場で少年の処分を決めます。
ただし、裁判官が少年を少年鑑別所に入れる必要があると考えたときには、少年は審判の前に最大限4週間(ごく例外的には8週間まで)、少年鑑別所に入れられることになります。

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